Like a bird, like a cat, like a fish?

映画・落語・写真・ダイビングを中心としたお気楽人生ブログです。

cinema

「オブビリオン」新宿ピカデリー 

予告編で「GIジョーバック2リベンジ」「エンド・オブ・ホワイトハウス」「アフター・アース」「ワールドオブウォーz」 おいおい地球は何回滅びればいいのか! 滅亡の黙示録が蔓延のハリウッド映画はアメリカ帝国主義の贖罪?本編の「オブビリオン」であるが…

『Quappa(かっぱ)+へんしん』木村威夫 絵画展 ギャラリーAirplane

招待状をいただいたので見に行きました。 映画美術監督の木村威夫さんが晩年に映画監督になり、支えたAirplane Labelが神保町の一角の倉庫を改築してちいさなギャラリーにした。 そのこけら落としが木村威夫さんの絵画展となった。 木村さんが映画製作の合間…

「決闘般若坂」神保町シアター 〜時代劇の父 伊藤大輔〜

言わずと知れた吉川英治の小説「宮本武蔵」の片岡千恵蔵版シリーズ。 戦後の三船敏郎版と中村錦之介版はすべて観ているが、千恵蔵版は初見。 戦争の真っ只中のことを思うと戦争色を感じさせない娯楽作で片岡千恵蔵が大スターであることがうかがえる一遍。 ち…

『令嬢と與太者』追悼・井上雪子

神保町シアターGW恒例の「巨匠たちのサイレント映画時代3」 観たい作品はいろいろあったが行けたのはこれだけで残念。 松竹蒲田作品、こんな健気な不良少年3人組がシリーズで作られていたのか。 三井弘次がなんと若いこと! サイレントだが声が聞こえてきそ…

『ぼっちゃん』@ユーロスペース

本年屈指のハラハラ緊張の展開に魅せられた日本映画だった。 しかも時に笑える! 脚本と演出にみごと役作りを理解した俳優たちのアンサンブルが素晴らしい! 主人公含むほとんどの俳優を知らなかったがリアルな存在感があった。 なんでこんな思考回路になる…

『丹下左膳餘話 百萬両の壺』銀座シネマパトス

山中貞雄の映画センス! 何回観ても映画の呼吸に感動する。銀座シネパトスは今月末に閉館になる。 最後に観た映画となった。 銀座シネパトスは閉館に際して『インターミッション』という映画まで出来て特別な盛り上がりかたになった。 ネット時代の騒ぎ方な…

シネマヴェーラ渋谷で大島渚追悼上映が始まった。

ほぼ全作品を上映する。 昨日は『飼育』と『絞死刑』を観てきた。 両作品とも日頃の怠惰な脳を刺激させ活性化させる効果あり。 終了後、足立正生と松田政男のトークショーがあった! 元革命運動家にして映画監督と映画評論家だ。 この二人は『絞死刑』に出演…

神保町シアターの2月のプログラム

時代劇の粋と美学 〜大映京都の二枚看板・田中徳三と三隅研次〜 前半の田中徳三作品を鑑賞した。 三隅研次は都合付けず今回はパス。■『疵千両』 昭和35年 白黒 監督:田中徳三 出演:長谷川一夫、香川京子、小林勝彦、河津清三郎、弓恵子 ■『鯉名の銀平』 昭…

第85回アカデミー賞は以下のような結果となった。

作品賞と監督賞に「リンカーン」のスティーヴン・スピルバーグ監督が獲らなかったところが番狂わせ。 大方は意外性のない授賞式だった。 ハリウッドに大きな恩恵を与えているスピルパーグは、アンチ派もまた多いということなのか? 作品賞:「アルゴ」 監督…

第85回アカデミー賞は2月24日(日本時間25日午前)にカリフォルニア州ロサンゼルス市ハリウッドのドルビー・シアターで授賞式が行われる。

今回はS・スピルバーク監督の『リンカーン』が本命のようだが自分なりの予想をしてみる。 ◎は本命、○は対抗、△は穴◆作品賞 ・『愛、アムール』 マルガレート・メネゴス、シュテファン・アルント、ファイト・ハイドゥシュカ、ミヒャエル・カッツ ・『アルゴ』…

『ゼロ・ダーク・サーティ』TOHO シネマズ有楽座(初日)

キャスリン・ビグロー監督の力技でみせるこの作品は満員御礼。 観ているうちにこの展開は忠臣蔵ではないかと確信した。 最後に遺体の確認(忠臣蔵では首実検)もあるしね。 重たいけれどしたたかにエンタメなのだ。 仇を取るための犠牲者ははるかに多いのだ…

「その場所に女ありて」@銀座シネパトス

やっぱり鈴木英夫監督のスタイリッシュな作風が光る! 銀座で働く女性のカッコよさ(司葉子輝く!)、いろいろな意味で搾取する男たちのいやらしさ。 ちょっと不安感をあおる音楽も印象的。 メリハリのある映画にもっと浸りたい!銀座シネパトスはいよいよ3…

「ライフ・オブ・パイ トラと漂流した227日」 Tohoシネマズ府中

主人公のスーパーナチュラルな体験談を主観として描いて、ちょっと風変わりな映画であった。 虎と一緒に漂流なんて出来るわけがないとの解釈も終わりにでてくるが、どのように捉えるかは鑑賞者次第だ。 東洋的な哲学が漂うが、秀作をきちんと作り続けている…

『山猫』Tohoシネマズみゆき座 

あぁ舞踏会のシーンは映画美の極致だ、国宝級の映画遺産だなぁ。 バート・ランカスターとクラウディア・カルディナーレのワルツにアラン・ドロンも嫉妬の冷や汗! 最近読んだ新書「仲代達矢が語る日本映画の黄金時代」によるとカンヌ映画祭では『切腹』が前…

日活映画 100年の青春 神保町シアター

「拳銃(コルト)は俺のパスポート」野村孝監督 「殺しの烙印」 鈴木清順監督 日活のハードボイルド作品を今週は続けて鑑賞。 60年代後半のヨーロッパ調のモダンでクールにスタイリッシュな作品。 何よりも宍戸錠の日本人離れした肉体の魅力だ。 「拳銃は俺…

大島渚監督が亡くなった。

映画館で観ることに価値のある作品だと思う。 劇場で対峙することで追悼いたします。 「愛のコリーダ」や「戦メリ」などが代表作と言われるが、初期の格闘作品も観るべき。 「少年」の小山明子の出演作も良かった!

『フランケンウィニー』日比谷スカラ座

見終わって納得できない人が多いのではないか? 特に愛すべきペットがいる人は。 動物と玩具は違うからね。 ティム・バードンは結局遊び道具が好きなオタクじゃないのけ(?) ウィノナ・ライダーのクレジットは嬉しいけれど!

『LOOPERルーパー』Tohoシネマズ府中

いたるところでイビキが聞こえていたな。 つまらない映画ではないが、油断するとタイムスリープしてしまうようだ。 ブルース・ウィリスとジョゼフ・ゴードン=レヴィットが同一人物というのがミソで、実際に似たような感じにするため特殊メイクをしている(…

『暖簾』神保町シアター

昆布屋ど根性二代記を森繁久彌に一人二役をさせた川島雄三監督の英断はお見事! 一人二役が同画面に登場する当時としての実験精神も森繁久彌ワンマンショーとしてはまっている。 モーレツ(死語か?)に働く森繁久彌というのも可笑しい!暖簾 [DVD]出版社/メー…

『ブルークリスマス』@銀座シネパトス

製作当時SF映画ブームで倉本聰の脚本はキネ旬に掲載され評判になり映画化された。(と記憶する) 出来た映画は悪評で観ずじまいだった。 UFO(ユーフォーではなくてユー・エフ・オーという)を目撃した人間の血は青くなる。 設定自体は、血が青くなったらゾン…

『007スカイフォール』TOHOシネマズ府中

ネタばれあり! ダニエル・クレイグ主演3作目のジェームズ・ボンドの活躍はいかなるものか! 大期待のなか、公開2日目に観に行った。 観終わった後の感想は、ひとことで言えば007シリーズのなかで最も異色作だった。 なぜなら、ジェームズ・ボンドの生い立…

「楢山節考」@東劇 東京フィルメックス『木下恵介生誕100年祭』

デジタルリマスター版で今年カンヌ映画祭で上映された。 さすがにオールセットの美術は見事だが、この前衛的な試みは今観てどこまで理解できるか。 また併せて浄瑠璃の音曲の使い方がこの作品の重要性があると思うのだが・・・ 英字幕スーパーの単語で浄瑠璃…

第13回東京フィルメックス 木下恵介生誕100年祭 @東劇

『笛吹川』をようやく観た。 黒澤明と木下恵介はずっと対比されていたが、『影武者』を撮っている時にこの『笛吹川』を黒澤監督は意識してなかったか? 変わった画面の着色がまるで『影武者』の絵コンテのようだ。 ともに武田家滅亡を描くが視点が全く違う!…

『北のカナリアたち』 丸の内TOEI

東映60周年記念作品で湊かなえの原案による吉永小百合主演映画という東映としては全うな勝負作をだした。 北の果ての分校を舞台とした二十四の瞳のようなやさしい先生(吉永小百合)が、ある事件をきっかけに分校を去る。 それから20年後、教え子が殺人容疑…

『アルゴ』 丸の内ピカデリー 

本年屈指の面白さを見せつけたアメリカ映画でした。 80年代初頭のビックリな面白ネタ。 イラン革命に巻き込まれた大使館員をCIAの局員がSF映画のロケーション隊をでっちあげて救出する。 反米感情のイラン国民のリアルな怒りは、現代に繋がるアメリカの…

「夢売るふたり」ヒューマントラストシネマ有楽町

西川美和監督の最新作 夫婦で観なくてよかったという作品だ。 阿部サダヲと松たか子の夫婦で結婚詐欺のお話。 阿部サダヲのモテ男は優しすぎてリアルさはないが、松たか子の演技は素晴らしい。 監督と女優の呼吸が見事に合って、女性の生理がリアル過ぎて怖…

午前十時の映画祭 TOHOシネマズスカラ座

何度となく飽きることなく観ていた『シェーン』を十数年振りに劇場で観た。 いつみても新鮮である。 わが生涯のベスト5に入る名作中の名作。 子どもの視点、大人の視点、男と女の視点それぞれにみても素晴らしい。 私はいつもアラン・ラッドに永遠のヒーロ…

観客のおやじ度すごく高かった2作品

『エクスペンダブルズ2』新宿ピカデリー 敵は殺しまくるが仲間の死には嘆き悲しみ、プルトニウムは素手で運び、空港でばら撒くわ、中国には興行上の気配りがあったり、ムチャクチャでございます。 それでもマジに張りきるオヤジ・アベンジャーズは許される…

『狙撃』新文芸坐 追悼 名匠・堀川弘通

好きな監督ではあるが、加山雄三と浅丘ルリ子の原住民ダンスはちょっと恥ずかしい。 アラアラとその後の展開に別な意味でハラハラ。 にやけた森雅之もヤバイなと思ったが、終わりはビシッと決めた! 2012年9月5日に亡くなられた堀川弘通監督。亨年95歳だった…

若松孝二監督の訃報は唐突すぎる。

以前お会いして話を伺ったことがあったが、監督というよりは日本にはいない稀有なプロデューサーという印象が強かった。 これからの日本には撮りたいものが一杯あったと思う。 とっても残念。ご冥福をお祈りいたします。