『素晴らしき哉、人生!』TOHOシネマズ府中
午前十時の映画祭のラインナップだったが、昨年の3.11東日本大震災のため上映が順延になっていてようやく回ってきた。
アメリカの年末にテレビで必ず放映されると云われるクラッシック映画で落語であれば「芝浜」だな。
昔にテレビでは観たことはあったが今回劇場でしっかり観た。
最初に神様の声から始まる一風変わった映画である。
善人は必ず救われるという神にもすがった奇跡のお話だ。
主人公は将来を広い世界に求めていたが家族のために地元に留まる。
幾度となく将来の展望がみえるが毎度閉ざされるのが物語のベースライン。
クラッシックと云っても1946年製作で第二次大戦終了直後の設定であった。
主人公の半生を描くのが長く、天使の登場がずいぶん待たされた感じがした。
主人公が存在していなかったらどんな世界になっていたかの描写は、当時としては異様な描写に思われた。
いつも思うのだが、ジェームス・スチュワートは若いのだか年を取っているのか年齢不詳である。
賢婦人のドナ・リードよりクラスメイトのグロリア・グリアムの方が魅惑的だな。
高校のダンスパーティーで床が開いてプールになるところが今見てもアメリカは凄い国と思える。
主人公の現実のよりどころとした末娘ズーズーからもらった花びらがないところに気が付くところが切ない。
といったことが雑感である。
アメリカでこの映画が愛される理由は良く分かったが、サブプライムローンの破たんで苦しむ現実のアメリカはジョン・ベイリーの見た悪夢通りになってしまった。
なんと空恐ろしい現実であることか。
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