『或る夜の殿様』@神保町シアター
戦後直後に製作された東宝映画。
この豪華なオールスターの配役陣で、映画をつくりあげる日本映画界のタフさにお見事のひとこと!
とても少し前まで戦争で必死になっていた国の映画と思えない。
長谷川一夫と山田五十鈴、高峰秀子の共演というのも楽しいが、デコさまが大人しいお嬢さん役とちょっと控えめな役回りだった。
成り上がりの上流階級夫人が飯田蝶子で、同じ上流階級の妻である吉川満子と張り合うのが可笑しい。
小津安二郎監督の『汝は何を忘れたか？』では、栗島すみ子、飯田蝶子、吉川満子で仲良くマダム談義していたではないか。
S21('46)／東宝／白黒／スタンダード／1時間52分
■監督：衣笠貞之助■脚本：小国英雄■撮影：河崎喜久三■音楽：鈴木静一■美術：久保一雄
■出演：長谷川一夫、大河内傳次郎、山田五十鈴、高峰秀子、飯田蝶子、吉川満子、志村喬
これもDVD未発売
