Like a bird, like a cat, like a fish?

映画・落語・写真・ダイビングを中心としたお気楽人生ブログです。

没後150周年 歌川国芳展@森美術館 

今週で終わってしまうのでなんとか行くことができた。
江戸末期の浮世絵師の途方もないイマジネーションに圧倒された。
生の浮世絵の美しさも素晴らしい!
とにかく奇想天外な発想と圧倒的なデッサン、豊かな色彩感覚etc.
(これをズバリ表現出来ない自分の貧弱な文章力がなさけない)
動物(特に猫!)や生き物(金魚、蛙、蛇・・・)、更には異界のものもこよいなく愛し、ユーモアが漂う。
世界の先端をいく日本のポップアートや漫画、ゲームのルーツここにあり。
たぶん水木しげる先生のような人なんだろうと想像した。
歌川国芳の世界を映像化したらブッ飛ぶなこりゃ。

有名な絵だが今回の後期展示でははずされていた。
水木さんの漫画でも登場してました。落語の『のざらし』をイメージしてしまう。


後ろに平家の亡霊がユーモアというか超モダンだな。


国芳先生は猫が大好きでいつも猫に囲まれていたとか。
これは猫の東海道五十三次で地名と駄洒落が添えてある。


忠臣蔵や歌舞伎関連も多数あるがこれは忠臣蔵の討ち入りを西洋画を取り入れて描いたもの。
実験精神も旺盛な先生だ。


今回イタリアで発見され初公開の『きん魚づくし ぼんぼん
150年前の人の絵とは思えない明るいユーモアだ。


自分が特に気に入ったのは大名行列の浮世絵。
キツネにだまされたのか、キツネが真似をしているのか、
魚やタコなど頭にのっけたりして、行列の人たちが恍惚として踊りながら歩く様子。
ひとりひとりがそれぞれに真剣な表情であり、それは裸の王様だ。
江戸末期だし、形骸化した大名行列というものを茶化しているのかな。
どんなタイトルだったか覚えておけばよかった。