cinema
「キートンの即席100人芸」 「キートンの船出」 「キートンの酋長」 「キートンの警官騒動」 バスター・キートンのクールさは今の時代にもマッチしている。 アニメしか知らない子供に目に物見せてやりたいものだ!「暁の偵察」 ハワード・ホークスのトーキー…
人工知能を巡るSFは、これまでも『2001年宇宙の旅』『地球爆破作戦』『ウォーゲーム』『A.I.』等多数あり、 今年公開となった『her 世界でひとつの彼女』も同じように進化の果てを描いていることは奇遇だな。 人間の脳の意識を電脳世界に移し替えるのがこ…
公開初日のハリウッド版ゴジラを観た。 前回不評だったローランド・エメリッヒ版はもはや作品の存在すらなかったことになっている。 評判は良いようだが果たしていかに? 少し期待はしていたのだが、ゴジラはなかなか登場しない。 登場したかと思えば、ガガ…
昨年のカンヌ映画祭でパルムドールを受賞した話題作。 監督の過激な演技要求に女優が怒り心頭に発するいった話題も宣伝になってヒットだ。 だが、若い(女性)二人の出会いと別れを描き、身を切る想いが切なく、その骨格は古典的定番の青春映画。 特に喫茶店…
ジョン・レノンが暗殺された日をよく覚えている。 衝撃的な事件や出来事は、その時の行動を鮮明に記憶していることがよくある。 ましてやジョン・F・ケネディの暗殺の現場にいた人たちにとっては・・・ その出来事によって人生が大きく変わっていくことにな…
冒頭の暴行シーンがこの作品のトーンを決定ずける。 当時の映画界は監督の要求に絶対であり、女優も理解している。 本題とはそれるが、従軍慰安婦は当時あたりまえのように描かれていた。 従軍慰安所や慰安婦がなかったことにする主張はすり替えもいいところ…
新橋文化劇場とロマン劇場8月31日をもって閉館との報道。 名画座として都内の劇場はもはや絶滅状況が加速する。
どちらも刺激の強い映像で疲労する。 しかも観終わってから作品の全体像が結びつかない。
やはり内容についていけずイライラと疲れた。 『秋津温泉』は良かったのになあ。 続く『告白的女優論』はパスした。 こちらの方が面白そうなのだが頭が受け入れない。
増村保造×若尾文子コンビの傑作はいろいろあるが、これがベストワンかな。 終盤の雨に濡れた若尾文子の登場は本当にゾッとする。 この映画で描きたいものがすべて集約されている。
観終えてから地下鉄でスマホを見ている自分、まわりの人たちをみても皆スマホを見ている。 この風景は主人公の姿と変わらないではないか。 主人公はボクだったか。 元妻のルーニー・マーラーが主人公の言動で豹変して怒り出すのはひとごとに思えなかったな。…
コーエン兄弟らしいセンスの良い映画。 フォークのことがわからなくても、音楽のうまさに惹きつけられた。 デジャブのような表現も閉鎖された時代の表現なのか。 主人公といっしょに住み家をなくした猫が地下鉄で景色を見るシーンが何ともいいシーン。 シッ…
増村保造の作品は比較的観ている方かと思ったが、観ていない作品も圧倒的に多くあった。 ゆっくり観ていこう。『氷壁』を観る。切れたナイロンザイルの検証は飛ばしすぎでメロドラマも唐突すぎる。たしか小説では白熱した裁判のやりとりがあったはずだが、ま…
人間が人間を殺すことをためらわない生き物であることをまざまざと証明するドキュメンタリー映画だ。 ゆえに地球上最凶の生き物は人間である。 60年代にインドネシアで行われた大虐殺。 監督のジョシュア・オッペンハイマーは、人権団体の依頼で虐殺の被害者…
なんとストレートなタイトルで劇場は満員御礼! 京マチ子は見事なビッチだこと。 志村喬は色々な役を観てきたがここまで転落する役回りは凄まじい。 予想違わぬ終盤であったが鳥肌が立つほどの体感を久しぶりに味わった! S26('51)/大映東京/白黒/スタン…
『ポンペイ』 イタリアのポンペイは、西暦79年にヴェスヴィオ火山噴火による火砕流で埋もれた都市だ。 昔に都内でポンペイ展があり見に行き、埋もれた人達の発掘が再現されており、逃げ場のない天災の恐怖を感じた。 『ポンペイ最後の日』として何度か映画化…
劇場公開時見逃した作品。 いまでも若いが宮崎あおい、蒼井優の少女時代の共演作。 セリフを極端に少なくさせて、間合いを取るのは、アンチ・テレビドラマとして、この時代から多くなってきた手法かな。 テレンス・マリックの「地獄の逃避行(Badlands)」の…
ナチス関連二本立て特集 「マンハント」はフィリッツ・ラング監督の渡米直後の作品。 まだアメリカがドイツに参戦をしていないのに、ヒトラーは20世紀最大の独裁者になることを予見し、 ヒトラー暗殺に失敗(?)した主人公の逃亡記。 実は過去に観ていた(…
恥ずかしながら完全なオペラ映画であることを知らずに観た。 オペラを知らないので有名なあの曲「ある晴れた日に」以外は皆同じような曲に聴こえてウツラウツラ。 それでも口パクではあるが八千草薫さまの神々しい美しさと努力は尋常ではない。 本格的な日本…
野村芳太郎監督の硬軟対極にある犯罪映画二本立てでどちらも楽しめた。 『東京湾』は噂通りの隠れたる傑作! 登場人物のそれぞれの人生に揺さぶられる。 ロケーションのうまさも特筆もの。 企画/佐田啓二のクレジットはあるが、左ききの狙撃者というサブタ…
私はゴジラ派ではなくガメラ派だ。 特に中・後期ゴジラシリーズは退屈であまり興味をもてなかった。 生誕60周年で神保町シアターが一挙上映を企画する。 「ゴジラ・エビラ・モスラ 南海の大決闘」 凶悪新怪獣エビラ!陸・海・空に展開する 三大怪獣世紀の対…
アレクサンダー・ペイン監督の手堅い演出。 モノクロの映像が美しいロードムービー。 親子の情愛と葛藤、ユーモアは世界共通だ。
韓国映画界のポン・ジュノ監督の堂々たる異色SF大作。 ちょっとした地球温暖化対策の失敗であっというまに氷河期が起こってしまう。 わずかに生き残った人類は、1台の列車に乗って止まることなく世界中をさまよう。 列車内はノアの箱舟のような設定ではある…
日活ロマンポルノの傑作 宮下順子のなまめかしい美しさ! S50('75)/日活/カラー/ヴィスタ/1時間16分 ■監督:田中登■脚本:いどあきお■撮影:森勝■音楽:坂田晃一■美術:川崎軍二 ■出演:宮下順子、江角英明、坂本長利、橘田良江、千早蘭、水木京一、花柳…
沖縄ほど日本の矛盾を抱え込んだ地域はない。 日本は幾多の困難から復興してきたというが、解決できない問題が地域に押しやられてきた。 それが日米安保の名のもとに国内の米軍基地の7割を占める沖縄と福島第一原発をかかえる福島だ。 そういった問題に無関…
原作者のトム・クランシーは亡くなったが、「ジャック・ライアン」シリーズは、アメリカ版007のヒーローとして映画化は続く。 主人公ジャック・ライアンは、アレック・ボールドウィン、ハリソン・フォード、ベン・アフレックとコロコロ替わって今回はクリス…
自分なりの予想(毎回外れます) ◎本命 ○対抗 △大穴◆作品賞 ・『アメリカン・ハッスル』 ミーガン・エリソン、ジョナサン・ゴードン、チャールズ・ローヴェン、リチャード・サックル ・『キャプテン・フィリップス』 デイナ・ブルネッティ、マイケル・デ・ル…
第86回アカデミー賞『ダラス・バイヤーズクラブ』が主演&助演男優賞を制覇は順当なところ。 マシュー・マコノヒーとジャレッド・レトのスピーチも個性的で良かった。 エイズという20世紀後半に出現した病。 エイズに対する偏見が強かった80年代のアメリカを…
これからも語り継がれる映画がまたも出現した。 潜入捜査の作品では『インファナル・アフェア』シリーズが最高峰であり、後は模倣にすぎないと思っていたが、この手があるか! 冒頭からショックシーン満載なのだが、観終えて何かさわやかな高揚感がある。 『…