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映画・落語・写真・ダイビングを中心としたお気楽人生ブログです。

『蝶々夫人』京橋フィルムセンター

恥ずかしながら完全なオペラ映画であることを知らずに観た。
オペラを知らないので有名なあの曲「ある晴れた日に」以外は皆同じような曲に聴こえてウツラウツラ。
それでも口パクではあるが八千草薫さまの神々しい美しさと努力は尋常ではない。
本格的な日本家屋のセットも見応えあり!


蝶々夫人が慕うピンカートンといえば三木のり平の「桃屋のいかの塩辛」CM世代です。
無知をさらけだすが異国情緒というより時代錯誤のように思える。
それでもプッチーニのオペラ『蝶々夫人』は今だにポピュラーらしい。
オペラは全くわからないが、スズキ役で出演している田中路子の経歴を知り俄然興味をもった。
田中路子という人は戦前に渡洋して声楽や女優として活躍し、ヨーロッパの社交界の華となる。
恋多き女性として早川雪洲とスキャンダラスな揉め事を起こしたりするが、一方で文化人の擁護をしたりする。
戦前から戦後の長い間ヨーロッパで活躍した日本女性なのだ!


今回のフィルムセンターでは、日本初期のカラー映画特集で、初期のテクニカラー作品ということで上映された。
川喜多長政森岩雄により企画され、イタリアで撮られた作品であるが、留学中の増村保造が助監督としてクレジットされていた。

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