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立川談春独演会 青山劇場

なんだか主催者の手違いで日にちが変更になって、昨日より貸切でリハーサルしたそうです。
青山劇場はソファーが心地よく5分で眠くなるので落語会向きではないとか。
たしかにゆったりし過ぎるのはよくないかも。

演目は、「厩火事」と「たちきり」の二席。
厩火事」は、軽い噺であるが、中国の孔子と江戸のさる殿さまが出てくるまでが長いこと。
なんとたっぷり一時間かけて終了し、仲入りとなった。
続いて「たちきり」
上方落語桂米朝師匠が名演とされる噺。
立川志らくは、噺に納得いかないところがあり、改編した噺でもある。
若旦那が芸者に入れあげたことから家に監禁され、百日の修行が済み芸者に会いに行くと相思相愛の芸者はすでに亡くなっていた。
という悲恋の人情噺であるが、連絡が取れなくなっただけで死んでしまうという展開に疑問も感じるのである。
これについては終演後、談春自身が若き恋愛の情熱で、この話はバラードでなくてロックなのだと解説した。
尾崎豊の歌のように感じてほしいというようなことをいっていた。
また、この演目は久しぶりに演じたが、きっかけはさだまさしの「かささぎ」という歌にあるという。
歌のことは判らないが、トークの名人さだまさし談春の関係は興味深い。
なお、後半の三味線が入るところが聞かせどころであるが、噺によくあわせてくれたと感謝を述べていた。
後半のセリフはほとんどアドリブで長くなる時もあるし、極端に短いときもあるそうだ。
ほとんど会場の雰囲気と気分にあわせて、登場人物が勝手に語り出しているように思える。
だから「厩火事」の長さも予測不能なのだ。
恐るべき天性の落語家かと思いました。

厩火事」  立川談春
−仲入り−
「たちきり」  立川談春