Like a bird, like a cat, like a fish?

映画・落語・写真・ダイビングを中心としたお気楽人生ブログです。

『談志が舞い降りる三夜』紀伊國屋ホール

最終日は立川談笑
談笑と談春はよく間違えられる。
もしくは、二人がごっちゃ混ぜにされているかも知れないという。
談志が死んだという実感がないという。
その談春兄さんが、追悼コメントをまったく発していないので、こっそり自宅に匿っているのではないかと疑っている。
また志らく兄さんが、「談志はもう私の中にいますから」という独り占めっぷりを談笑は茶化す。
志の輔談春志らく、談笑を4人兄弟とすると末っ子の怖いものなしという感じがする。(笑)
そして、今回の落語では質より量ということで、四席行うと宣言する。

「居酒屋・改」
おなじみ談笑の代表作「イラサリマケー」
下ネタも入ったこの噺は談志追悼に相応しい(?)
「片棒」
当初予定していた演目を替えてこれにしたという。客層を見て替えたのか真相はいかに?
これも談笑師匠の得意ネタで過去にも何度か聞いた。実はオリジナルの噺はまだ聞いたことがない。
金持ちでケチな大旦那が自分の死後、三人の息子はどのような弔いを行うかを息子たちに聞く。
親が期待する弔いに反し、息子たちがことごとく常識外れの弔いを語る。
これも家元亡き後の立川流の行く末を自虐的に茶化しているのかと思えた。
「金玉医者」
これは談志の十八番である「芝浜」とは対極の得意ネタともいえる噺。
第一夜の志らく師匠でのリクエスト二位だっただけにこれも追悼に相応しい内容であった。
「●●の過剰投与だ!」というオチ。
−仲入り−
マクラなしで「お前さん、起きてよ!」で始まる「芝浜」だった。
まさか「芝浜」をトリでやるとは思わなかった。
ところが、どんでん返しが連続する。
ネタばらしはしないが、「芝浜」の重要ポイントをことごとく壊していく。
談志師匠が「コノヤロー」と降りてくるの待ち受けているような確信的な狙いであった。
談志の「芝浜」は、死後ますます独り歩きしているように絶賛されている。
「芝浜」が談志のすべてではないというアンチ・テーゼを示したのであろう。
「金玉医者」だって素晴らしいではないか!
緞帳が降りる前に止めて、師匠の死をいまだ受けとめていない胸の内を明かす。
師匠出てきてくださいよと・・・
ジーンとくる弟子ならではのフィナーレだった。
みんな立川談志を愛している!



それぞれに個性ある口上

にほんブログ村 演劇ブログへ
にほんブログ村
にほんブログ村 演劇ブログ 落語へ
にほんブログ村
ブログランキング・にほんブログ村へ
にほんブログ村