『ダークナイトライジング』　新宿ピカデリー

ダークナイトを変換したらダークな意図となった。（笑）
久々にいち早く観たい映画の登場で金曜日の初日に馳せ参じた。
想像を超えた興奮の映画体験を味わった。
この感覚は『ターミネーター２』の初日鑑賞以来のこと。
クリストファー・ノーラン監督は、このバットマン三部作でハリウッドの筆頭クリエイターとして大成長した。
この間に『インセプション』を加えて四部作としてもいいかな。
ティム・バートン監督から始まる過去のバットマン映画が完全に霞んでしまった。
（ティム・バートン版も悪くはなかったのだが・・・）
『ダークナイト』では、究極のアンチ・ヒーローのジョーカー（ヒース・レジャー）を生み出したが、今回はベイン（トム・ハーディー）というキャラクターを登場させる。
バットマン（クリスチャン・ベール）対ベインの闘いは、ジョーカーの影響を巧妙に外して、過去の生い立ちも謎として遡ったりしながら、三部作の登場人物総揃いで過剰な肉弾戦のクライマックスまで息をつかせずもっていく。
〔もちろんジョーカーの不在が残念なのだが、今回はキャットウーマン（アン・ハサウェイ）登場！〕
完結編としては、これ以上望めないような見事なエンタテイメントの仕上がりだ。
アメリカでの公開では、映画館で銃の乱射事件（オーロラ銃乱射事件）を引き起こしたが、ベインやジョーカー等のアンチ・ヒーローに引きずられるアメリカの社会構造も浮かび上がる。
ゴッサム・シティは、もともとニューヨークをモデルにした架空の街であったが、今回は架空のイメージがなくニューヨークそのものだった。