『故郷(ふるさと)は緑なりき』
神保町シアター 「ニュープリントで蘇った名画たち」
真っ当な純愛映画であった。
東京の大学に行った海彦(水木襄)が恋人の雪子(佐久間良子)からの電報で汽車に乗って帰省するところから、二人の関係の回想が始まる。
二人の出会いは新潟の柏崎から長岡までの通学の汽車であった。まだ男女は共学ではなく、言葉も交わすこと自体もはばかられる時代だ。
満員の列車のなかの目で交わす言葉。次第に二人の関係が知られて不良の先輩がつけ狙ったり、教師から指導を受けたりするが、秘めたる恋愛は障害があるほど盛り上がっていく。
唐突とも思える伏線も描かれていない終わり方は残念ではあるが、川本三郎氏が称賛した佐久間良子の美しすぎるセーラー服姿が何よりの魅力であった。
同じ原作で日活の青春映画『北国の街』(1965)としてリメイクされている。
こちらは舟木一夫と和泉雅子のカップル。
S36('61)/ニュー東映東京/白黒/シネスコ/1時間32分
■監督:村山新治■原作:富島健夫『雪の記憶』■脚本:楠田芳子■撮影:林七郎■音楽:木下忠司■美術:中村修一郎
■出演:佐久間良子、水木襄、三国連太郎、大川恵子、中山昭二、花沢徳衛
ビデオ・DVDは未発売
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