『ブロンド少女は過激に美しく』@フィルムセンター
EUフィルムデーズ2012
進藤兼人監督も追いつけなかった現役で世界最長老のマノエル・デ・オリヴィエラ監督の作品を観賞。
64分の小映画である。
列車の中で、主人公が老夫人に語りかける自分の恋物語。
時に唐突にして大胆なシーンがあり、これは何だろうと思うことあり。
たとえば、朗読を朗々とする男とは関係ないところで、主人公とブロンド娘が賭けごとをしていたり、
主人公の雇用者である伯父が、主人公に対してブロンド娘との結婚を断固として認めず、そのことで仕事を馘になったりする。
結局のところ、ブロンド娘との関係については、ラストにあっけない驚くべき終わり方をする。
そして、列車は通り過ぎる。
文字通りの省エネにして、ムダのない構成の作品だ。
昨今の過剰な描写が多い映画の中で、見習うべきところがいろいろあると思うのであった。