清水宏監督『信子』神保町シアター
なまり丸出しの田舎から来た新任教師の高峰三枝子がチャーミングで美しい!
1940年の作品なのに戦時中の時局を全く感じさせないおおらかな女学園ものに驚くも幸福感に浸る。
高峰三枝子の同じ寮長を演じる戦後の木下恵介監督の『女の園』の二本立てだったらその役柄のギャップに戸惑うだろう。
この作品の大らかさは獅子文六の原作によるものなのかな。
少し前だが小林信彦氏がコラムで獅子文六の小説を評価していた。
同じ原作者による淡島千景のデビュー作『てんやわんや』がすごく観たいのだ。
間抜けな泥棒に日守新一、下宿先の芸者置屋のカミさんに飯田蝶子。
神保町シアターでは、このところ連続して、この二人の名バイプレーヤーぶりを楽しまさせてもらう。
S15('40)/松竹大船/白黒/スタンダード/1時間31分
■監督:清水宏■原作:獅子文六■脚本:長瀬喜伴■撮影:厚田雄春■音楽:伊藤宣二■美術:江坂実
■出演:高峰三枝子、三浦光子、岡村文子、森川まさみ、高松栄子、大塚君代
- 出版社/メーカー: 松竹ホームビデオ
- 発売日: 2008/06/27
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