『宇宙人ポール』シネクイント
あの傑作『ギャラクシー・クエスト』の再来(これも公開はシネクイント)であるが、傑作までには及ばない。
SF映画オタクコンビが念願のアメリカでもファンのコンベンションに参加し、ついでにネバダのエリア51地区までドライブに旅立つ。
そこで逃亡中のエイリアン・宇宙人ポールに遭遇し、政府の追っ手をかわして宇宙に逃がしてあげるお話。
宇宙人ポールはいままで漫画や映画に出ていたようなエイリアンで、なぜならポールが政府に協力していたからというのが笑いどころ。
全編が「E.T.」や「未知との遭遇」などのスピルバーク賛になっていて、半年前に公開した「SUPER8」と共通点も多々ある。
お笑いに徹したところでこちらのほうが楽しい。
同時公開でスピルバークの『タンタンの冒険』は公開されているし、『戦火の馬』の予告編はやっているしで、
映画の国の国王は健在なのにこのもてはやしぶりはなんなのだろう。
宇宙人ポールのシニカルさが面白いのだが、もっと突き抜けた悪ふざけがあれば傑作になり得ただろう。
まっとうなスピルバーク賛歌なのでどうしても健全になってしまう。
シネクイントの観客はさすがに客層が若い!
おじさんはE.T.の心境であった。