『県警対組織暴力』銀座シネパトス
銀座シネパトスは『川谷拓三映画祭 3000回殺された男の美学』という特集で、忘れがたき名脇役の川谷拓三の出演映画を特集している。
チョイ役でも強烈な出演シーンのある『仁義なき戦い広島死闘篇』『仁義なき戦い 代理戦争』や
存在が認められ個性的な脇役として輝く『狂った野獣』や『資金源強奪』などのラインナップだ。
そしてこの『県警対組織暴力』でこの映画祭も佳境に入った。
このなかでの川谷拓三の警察の取調室のシーンはまったく後世まで語られる名シーンだな。
警察もヤクザと変わらない暴力を行使できる組織であることを明快に描いている。
警察とヤクザがともに組織暴力対組織暴力でやりあうところが荒々しくとも大笑いの連続だ。
『仁義なき戦い』のメンバー総揃いで、松方弘樹の狂犬ぶりも素晴らしいが、田中邦夫のちょっとした登場もおかしい。
正義ぶったキャリア組の梅宮辰夫の登場で展開は変わっていくのだが、天下り先の企業で「さあ、体操をはじめよう!」のシーンまで皮肉が行き届いている。
こういった映画が堂々と製作され、観客に支持される時代のほうがはるかに健全とおもう。
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