『コンテイジョン』新宿ピカデリー
ウィルスによる人類の危機は何度目の映画化だろう。
エボラ・ウィルスの衝撃から『アウトブレイク』
SARSの流行から『感染列島』などいろいろあった。
ウィルスによるものではないが、人類滅亡後では、昨年の『ザ・ウォーカー』『ザ・ロード』などが同じティストの作品かな。
私の好きな作品はロバート・ワイズ監督の『アンドロメダ・・・』
これはマイケル・クライトンの初期の傑作小説『アンドロメダ病原体」の映画化で人工衛星に付着した未知のウィルスとの攻防を描いた。
アメリカの防疫研究所は過疎地の地下数百メートルに何層にも別れた棟で厳重に管理され、ひとたび防疫が保たれなくなれば核の自爆装置が働くという施設。
自爆というのは大げさでもその防疫体制はリアルでこの作品の面白いところであった。
今回の『コンテイジョン』も未知のウイルスの発生から世界中の科学チームが
ウィルスの解析。
発生場所の特定。
ウィルスの蔓延の阻止。
免疫ワクチンの開発。
といった科学力と英知をもって人類の存亡をかけて立ち向かう。
ジュード・ロウのフリージャーナリストの在り方が今日的な問題提起。
なんせウィルスより情報伝達は早い!
真実の報道とデマの虚報とは紙一重。
これについては、今回の原発事故ですでに現実に進行していることを日本人は知っている。
ジュード・ロウの活躍は、日本人が携帯で写した映像から始まっているのがなんとも皮肉!
デマと物品不足がパニックになり、人間の理性を失って暴徒となるところが恐ろしくもあり、また悲しい。
ソダーバーク組の豪華キャストとワールドワイドな展開は楽しめた。
アカデミー賞俳優が悲惨に死んでいくところは、仕方がないところだが贅沢な起用だ。
女優のなかではマリオン・コティヤールの美しさが際立っていたな。
いま一番旬な女優のようだ。
ラストに発生1日目が明かされるが、これはやはりと思うが怖い落ちである。
さて、冒頭の『アンドロメダ病原体』だが近年TVミニシリーズでリメイクされた。
リドリー・スコット、トニー・スコット兄弟のプロデュースによる『アンドロメダ・ストレイン』。
こちらはCS放送で放映されたのを観たがハードなアクションスリラーになっていた。
ウイルスがスピードをあげて広がっていく様がビジュアルで描かれていたが、津波ではあるまいし、あまりにもやりすぎ感があった。
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