リビアのカダフィ大佐がとうとう殺害された。
1969年のリビア革命で政権を取ってから42年間の独裁政権の終焉。
司法制度などもなく「俺が法律だ!」を通した。
「アラブの暴れん坊」「砂漠の狂犬」と言われ米国、西欧諸国から嫌われた。
いまどきに戦国時代の武将のような生き方ともみてとれる。
まるで落ち武者狩りにあったような末路は哀れでもあり、独裁者の共通の末路である。
さて、残されたお隣の北朝鮮の独裁体制はいかなるものか?
20年以上も前になるが、ドミニク・ラピエール&ラリー・コリンズの共著「第五の騎手」という傑作ポリティカルスリラーを読んだ記憶を思い出す。
カダフィ大佐の指示でテロリストがニューヨークに水爆を仕掛けた。
その情報が真実なのかを探り、それを阻止するための行動がリアルタッチに描かれていた。
2001.9.11以前にはこのような内容は小説の世界のお話であって、現実のテロを目撃するとは思いもよらなかった。
アメリカの同時多発テロ以来、この本のタイトルが忘れられない。
内容も登場人物もほぼ忘れてしまったが、主人公をしぼらず多種多様な登場人物がいたからだと思う。
この著者は映画にもなった「パリは燃えているか?」の原作者でもあり、ドキュメンタリータッチの筆力に圧倒された。
ちなみに、「パリは燃えているか?」は、ヒトラーが支配していたパリから撤退するときにパリを焼き尽くせとした命令が実行されたか確認の言葉からきている。
カダフィも自軍の撤退には、リビアの石油施設を燃やせとの命令があったとも云われている。真偽はともかく大変な事態にはならず良かった。
第五の騎手〈上・下〉 (1983年) (ハヤカワ文庫―NV)
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