Like a bird, like a cat, like a fish?

映画・落語・写真・ダイビングを中心としたお気楽人生ブログです。

rakugoオルタナティブvol.3『キョンちば』紀伊國屋サザンシアター

人気、実力、当代随一(と思う)の落語家の柳家喬太郎
女優・劇作家の千葉雅子が、お互いに落語と演劇との融合という趣旨でしょうか?
柳家喬太郎の落語を聞いていると、演出家と男女を演じる三人が同居した演劇的なものを強く感じる。
そんなことがあるから、演劇人とのコラボが自然と進んでいったのかな。
最初に開口一番として、喬太郎の落語一席。
つづいて、千葉雅子の「転宅」の一席。
これは、千葉雅子は落語が大好きで、喬太郎師匠の指南のもとに演じたとのこと。
トチリもなくうまかったが、正直なところ師匠のあとでは少し眠たくなった。
仲入りがあって、メインイベント、千葉雅子創作落語「マイノリ」を喬太郎が演じる。
本来40分の予定を昼の部では70分かかったとのことだが、今回は75分!
さすがに75分は長過ぎです。
当初の台本(?)より喬太郎師匠がどんどんふくらましていったのだろう。
東京ディズニーランドの就職面談から始まる!
確かにオリエンタルランドがディズニーランド開園前に大学生を大量に求人していた(笑)
チラシに二人の詳しいプロフィールがあったのは、伏線だったのか!
日大落研の男と国学院の劇研の女が出会い、共に落語と芝居を生業としたマイノリティな二人の半自伝的大河ドラマでした。
(実際には二人が知り合ったのは最近のことらしい)
お噺そのものが、落語男と芝居女の腐れ縁のような内容だが、喬太郎の演じかたが、芝居と落語の引っ張りあい。
演劇っぽい落語ということだが、演劇と落語の垣根の違いが何となく見えてくる。
二人でぐでんぐでんに呑みあかし、小田急線の終電を寝過ごし江ノ島で朝をむかえる繰り返しがおかしい。
友達以上恋人未満という男女関係が続く仲なのだが、中段で狂気が少し入るくだりがあり、この怖い表現が喬太郎師匠の凄み!
ラストでまたお互いに酔っ払って終電で朝を迎え、二人で歌を唄うのだが、
終着駅はそれぞれ江ノ島秩父だったという落ちは、まさに落語的でした。

「反対俥」   柳家喬太郎
「転宅」    千葉雅子
   仲入り
「マイノリ」  柳家喬太郎
「トークショー」千葉雅子河原雅彦喬太郎

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