『紀ノ川』神保町シアター
特集「可憐な娘たち 守ってあげたい〜芦川いづみ 胸がときめく〜司葉子」
オープニングの美しい川の流れが映画の基調、女と家を描くまさに大河ドラマ。
3時間近くゆったり。
司葉子の清楚なたたずまいが美しい!
老年になってからは、カメラは近づかず、常にロングショットでしかも逆光ばかり。
それに対して男の存在感の希薄さ。
好きであるのか嫌いなのか良く判らなく、絡まない夫の弟である丹波哲郎がずっと気になった。
有吉佐和子の原作で、主人公のモデルは祖母にあたり、
勝気な娘は母であり、その娘は本人として生まれてから少女時代まで描かれている。
当然ながら女の一生として、明治から昭和の戦後までの歴史が描かれているが、政治性は希薄。
パターン化した女性哀史とはなっていないのが良かった。
有吉佐和子の原作では、
『華岡青洲の妻』(監督:増村保造)
『恍惚の人』(監督:豊田四郎)などが映画化されてどれも佳作である。
『香華』(監督:木下恵介)もぜひ観ておきたい。
有吉佐和子といえぱ、「笑っていいとも!」テレビジャッグ事件(1984.6.22)を目撃している。
テレホンジョッギングに出演して、ずっと帰らなかった。
このひとは相当精神的におかしいぞとひやひやして見ていたことを思い出した。
監督:中村登 脚本:久板栄二郎 撮影:成島東一郎 音楽:武満徹
出演:司葉子・岩下志麻・田村高廣・丹波哲郎 1966 松竹大船
- 出版社/メーカー: 松竹
- 発売日: 2006/04/27
- メディア: DVD
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